- 2017.06.14 Wednesday
手作りゴハンベテランさん向け「パストタッティカ活用法」その2
シリーズ3部作の 2回目です。エエーw(*゚o゚*)w
一筋縄でいかない フェレちゃんの健康とゴハン を操って来られた皆様です。
その絡まった縄の目を おさらいしながら、
それでも起きた体調不良!!に、しっかりアクセスしていきましょう。
手作りゴハンベテランさん向け「パストタッティカ活用法」その1
今まで食べてきた手作りゴハンで こ〜んな問題クリアしているヨ!
手作りゴハンベテランさん向け「パストタッティカ活用法」その2
それでも体調不良になるのはドコが狂ってきたのか?
手作りゴハンベテランさん向け「パストタッティカ活用法」その3
1、2を踏まえて、体調不良に対して原因把握と対処をしよう!
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ネコさんやワンちゃんの常識からフェレちゃんを考えると、
一番の不思議は排泄の多さ!
一体、何をそう急ぐの?
厳しい病気との関わりがあるのでは??
この「?」が全ての始まりなんですよね。
Cat's専科でありながら、
フェレットちゃんに関わりだした理由は。
消化し吸収する力は腸を独占している細菌叢の活躍次第です。
彼らが食事をすることで仲間が増え、結果 消化がより活発になり、
彼らが出す酵素でそれはさらに促進され、吸収力が上がります。
これ、哺乳類共通の常識です。
だのに、フェレットちゃんは消化もそこそこに、大事なゴハンをウンチにしてしまいます。
ネコさんから見れば、少しスピードの遅い「ミルク飲み人形」のごとくです。
1回のゴハンで何度もウンチを出してしまうわけですから、
細菌叢が「仕事=消化」をする時間が無い わけです。
ほら・・・始めのウンチと最後のウンチでは含まれる水分量も硬さも違いますよね。
後半になるほど良いウンチになるわけですが、
それって腸の中にゴハンがとどまる時間長さによって消化の度合いが違うってこと。
つまり正しいゴハンでシッカリ仕事が出来る細菌叢と、
その作業時間があれば良いウンチになるということ。
な〜〜〜んだ☆
フェレットちゃんだって腸がしていることは結局一緒♪
では、消化や吸収の不足という「生死にかかわるほどのリスク」を負ってまで、
なぜそんなに食べたゴハンを「早く出したい」のか・・・って思うのです。
猫の目線、猫の直感=Cat's専科流でこれを考えると・・・
ネコさんのようにお口の危機回避能力が高くない分、腸の危機回避能力が高いのではないか…と、
想像するわけです。(…想像ですよ☆妄想かもしれないで〜す♪)
ネコさんは危険なものは「食べない・吐き戻す」というテクニックを駆使する一方、
フェレちゃんは「食べちゃったら急いで出す」ことで、
害のあるものを吸収しないよう工夫しているならどうでしょう?
であれば・・・、
◆原材料から害のあるものを精一杯排除
= 新たな危機を回避する
◆体内に蓄積された有害物質の排出
= 事前回避できず体内に溜め込まれた過去の危機の排泄
◆足りない栄養素をシッカリ補う
= 吸収不足が起きやすい分、シッカリ送り込んで短期決戦を図る
◆細菌叢に正しい仕事をさせる。
= ゴハンの腸内の移動時間を遅らせつつ、細菌叢を育てる栄養を送り込む
この作戦で、治せる病気が増えるのでは? 避けられる病気が増えるのでは??
こうしたナンナ流考察によって生まれたフェレット用療養食が、
「食事による戦術=パストタッティカ」ってわけです。
・・・ですが、
手作りゴハンベテランさんのフェレちゃんとしては、
すでにNinnaNanna流手作りゴハンでその有効性を実践できている ”はず” ですよね。
なのになぜ?!?!・・・と頭を悩ませるママパパさん。
悩むことではありませんよね。
まず念頭において頂きたいのは、生き物は機械ではナイってこと。
『やり方』を全て履行すれば、常に完全な結果を得られるなんてコトありません!
機械ですら・・・
気温湿度の変化、予期せぬ異物による損傷、自動制御のバグ、設定以上の負荷、
それらがなくても メンテナンスは重要ですし、経年劣化や人的ミスは生じるワケです。
まずは日常のゴハンが、以下のような危険にさらされていないか?
今一度ご確認ください。
◆原材料から害のあるものを精一杯排除
ベテランさんなりの手慣れた食材はいろいろあるでしょうが、
模索するあまり、ヘンな道にそれていませんか?
・・NG食材・・
馬肉、一般的な食肉用の鶏肉、有機認証のない卵、生骨(骨入りミンチなど)、
安心やさいで洗浄していない農産物、酸化したオイル(アマニ油など注意!)、
添加物だらけのオヤツやガム(別腹なので気にしな〜い!は通用しません)、
バイト、毛玉取りチューブ、歯磨きトリーツなど
◆体内に蓄積された有害物質の排出
手作りだから大丈夫、サプリを食べているから大丈夫・・・は、あり得ません!
大気汚染の酷さや体調低下にあわせて、
タヒボ濃度UP、MRN-100の積極的摂取、点滴の活用、常々申し上げています。
いつもと同じまま 手をこまねいていても、快方には向かいませんよ。
◆足りない栄養素をシッカリ補う
『食べられない』に伴って、栄養不足はおこります。
また 普段と違う体調ですから『普段と同じ分だけの栄養』が足りないのではなく、
必要な栄養の種類は、低下している体調によって様々です。
これは次章でお伝えしますね。
◆細菌叢に正しい仕事をさせる
体調低下の主犯格ともなり得る『下痢』や『嘔吐』><
ベテランさんのフェレちゃんも、ご新規でご相談のフェレちゃんも、
そのほとんどのケースで物理的原因を作っているのが、、、
下痢 ⇒ イレウス(腸閉塞)
嘔吐 ⇒ 幽門狭窄症
・・イレウス(腸閉塞)・・
近年増えているのがこのタイプ。
年中見られる症状です。
おへその上下あたりが固くなっていたり、体温が低めになります。
誤食で異物が腸に詰まることだけが腸閉塞ではありません。
腸管の『神経障害』や『腸管内の血流の悪化』によって、
腸の『蠕動運動が悪化』して発症する、機能的イレウスはご存知ですか?
その原因となるモノが、
大気汚染物質に付着している毒性の高い物質!
SOx、NOx、VOC、PAHなど(環境ホルモンや殺虫剤成分ですネ!)
これらから引き起こされる中毒症状のひとつとして、イレウスとなるのです。
誤食の時のような 完全な閉塞はしないけれど、
腸が動けず自発的に流れなくなっていると認識してください。
さらに炎症が起きて腫れ上がれば、腫瘍と誤診されるケースも頻発しています。
(機能的イレウスの診断ができる獣医はほとんど居ません。)
・・幽門狭窄症・・
大気汚染の主流が黄砂だったころは、こちらの症状がほとんどでした。
発症は春秋に多く、特に4,5月に多くみられます。
胃の出口(幽門)が狭窄し、
消化物を十二指腸へ送ることができなくなる症状で、結果的に嘔吐せざるを得なくなります。
アバラ骨の下あたりが固く腫れるので、触るとわかります。
狭窄の原因は、
薬物摂取、神経症、炎症、何らかのショック・・・ですから、
イレウスで挙げた原因に帰属していくワケです。
春秋に多くみられるのは、恐らく黄砂飛来が関係していると思われます。
年中飛来するPM2.5レベルの微粒子 と 黄砂では、
含有しやすい物質の違いや、粒子自体が及ぼす擦傷および炎症で、
違いが出てくるのでしょう。
まずは 幽門狭窄症とイレウスを起こさせないこと、治すこと。
ここを乗り越えなくては、
腸内細菌叢が正しい仕事をできる環境にはなりませんよ。
下痢をするからって、
アルティジャーノや乳酸菌類を多種類使ったり&山盛りにしたり、
フルーツザイムをどんどん増やしたり・・・これはNG!
むしろこれらの際は、一時的に菌のたぐいは摂取を減らしましょうね。
今回はちょっと難しかったかな〜?
基本は全て『食べて出す』ことによる結果です。
その障害となるモノと戦っているとお考えくださいね。
次回の最終章は、
有害物質の排出や、幽門狭窄症とイレウスへの対処を含めながら
どのように体へアクセスしていくのかお伝えしますネ^^